【世界観を創る!プラグイン活用法】第一章 作品と世界観を創るフローの紹介

世界観を創る!プラグイン活用術

佐藤隆之氏による After Effects プラグイン解説・全四章

〜 The Moment of Beauty チュートリアル 〜

 
第一章 作品と世界観を創るフローの紹介
 

アーティストは
どのように映像の世界観を
創り上げるのか?

映画「セブン」のオープニングタイトルなどで世界的に有名なアーティスト、カイル・クーパー氏。このカイル氏の会社「Prologue Films(プロローグ・フィルムズ)」で働く一人の日本人がいる。映画「オブリビオン」「G.I.ジョー バック2リベンジ」のタイトルシークエンスをデザインし、リードアニメーターを務めたモーショングラフィックス・VFXアーティスト、佐藤隆之氏 である。


この佐藤氏が、映像制作のスキルを向上させ、カイル氏と共に働く夢を形にし、ハリウッドの第一線で活躍するようになった現在、自身がイメージする映像の世界を、どのように創り上げているのだろうか?


本解説は、佐藤氏が手掛けた作品の一つ「The Moment of Beauty」を紐解き、そのクオリティを創り出す制作方法に迫る。シリーズ全4回、初回となる第一章は、「作品と世界観を創るフローの紹介」。


では、佐藤氏が作品を組み立てていく思考法と、それを実際に作り上げるプラグインなどツールの活用術を覗いてみよう ───。
本解説で、佐藤氏が持つ様々なテクニックを自身の作品作りに還元して頂ければ幸いである。

 

佐藤隆之氏制作・作品紹介【The Moment of Beauty】

 

#01 自己紹介/The Moment of Beauty の裏側

佐藤氏自身にプロローグ・フィルムズに勤務するまでの道程などを紹介頂いた。また本プロジェクトの目的を紹介する。
 

#02 ワークフローとスタイルフレーム

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本セクションでは、プロローグ・フィルムズなどのモーショングラフィックスタジオでの主なワークフローを解説する。
佐藤氏たちは最終的に動く映像を作るため、そのデザインは時間軸に沿って展開される。そこで注目する作業行程が、"スタイルフレーム"である。
アニメーターは、このデザインされたスタイルフレームに沿ってアニメーションを行うことになる。ではその"スタイルフレーム"とは何であろう?
 
【世界観を創る!プラグイン活用法】#02:ワークフローとスタイルフレーム(スタイルフレームの有効性)

今回の作品制作に当たって、佐藤氏が制作したスタイルフレームと、実際の完成ショットを比較してみよう。
上記イメージ左側上下がスタイルフレーム、右側上下が完成ショットである。


一目、佐藤氏のスタイルフレームの完成度が非常に高く、静止画でなければこれで完成ですと言われても納得してしまえるほどの出来であることが判るだろう。
しかしながら最終的イメージと比較すると、やはり完成ショットはディテールがより洗練され作り込まれて、スタイルフレームの時点から昇華していることが判る。
ビデオでは、アニメーションの前段階でこのスタイルフレームを用意する意図に加え、具体的なメリットも合わせて紹介する。

 

#03 制作プロセスと使用プラグイン

完成作品では、実際に撮影した女性が合成に使用されているが、制作過程の紹介では、女性は Cinema4D で作成したCGの人物をガイドとして使用している。
本セクションでは、作品の全編に渡って、使用したプラグインなどツールを紹介する。

本作品で活用されたプラグインなどツール:
女性、ダイヤモンドの崩壊【Cinema4D】
パーティクル【Trapcode Prticular】
パーティクルオブジェクト【Plexus】
カラーグレーディング【Magic Bullet Looks】
光のオブジェクトへの効果【Sapphire Warp Chroma】
水面のようなオブジェクト【Trapcode Mir】
光、フレア【Optical Flares】
CGの被写界深度【Lenscare】
 

#04 世界観を作り上げていく過程
 /Cinema 4DとAfter Effectsの連携

では、具体的なデモンストレーションを開始しよう。
作品の「The Moment of Beauty」で使用されたホストアプリケーションは、Cinema4D と After Effects である。
まず Cinema4D で作成したオブジェクトの位置関係を、 After Effects 内に取込み作り込んでいく、この2つのツールの連携について紹介する。

 
【世界観を創る!プラグイン活用法】#04:世界観を作り上げていく過程/Cinema 4DとAfter Effectsの連携

今回解説に使用した After Effects は、Cinema4D のプロジェクトファイル(.c4d)をダイレクトに読み込む CINEWARE 対応の、After Effects CC 。
ここで注目したいのは、ライトの使用方法だ。Cinema4D で設定したライトの位置や動き、その速度、カメラアングルなどを、そのまま After Effects のパーティクルや光などに反映させることができる。

※配布する本サンプルプロジェクトは、製品の使用時の参考としてご利用頂けます。複製、及び転用、販売、公開、譲渡などはできません。
 
次章のご案内

【世界観を創る!プラグイン活用術/佐藤隆之氏による After Effects プラグイン解説 〜 The Moment of Beauty チュートリアル 〜】は、次章より具体的なプラグインの活用を方法を紹介してまいります。ご期待ください。


第一章 作品と世界観を作るフローの紹介(公開中/本ページ)
 #01:自己紹介/The Moment of Beauty の裏側
 #02:ワークフローとスタイルフレーム
 #03:制作プロセスと使用プラグイン
 #04:世界観を作り上げていく過程/Cinema 4DとAfter Effectsの連携


第二章 粒子で創る世界観(公開中)
 #05:Trapcode Particular 佐藤氏の手法 Part1
 #06:Trapcode Particular 佐藤氏の手法 Part2


第三章 光と面で世界を彩る(公開中)
 #07:Trapcode Mir の面で彩る
 #08:Optical Flares の光で彩る


第四章 カラーグレーディングによる世界観の選択(公開中)
 #09:Plexus で作る空想のオブジェクト
 #10:佐藤氏が Magic Bullet Looks を使う理由

 
TAKAYUKI SATO a.k.a OTAS
解説:佐藤隆之 氏
TAKAYUKI SATO a.k.a OTAS

モーショングラフィックス・VFXアーティスト。1978年千葉県生まれ。99年専門学校を卒業後、イメージスタジオ109、ユナイティア(現IMJ)を経て、04年渡米、ロサンゼルスの美術大学でモーショングラフィックを学び、アメリカの映像プロダクションに就職。その後プロローグ・フィルムズにて映画のタイトルシーケンス、ビジュアルエフェクツ、テレビコマーシャル、番組用グラフィック制作などを手がける。最新作は映画「オブリビオン」(タイトルロゴとエンディング)、「G.I.ジョー バック2リベンジ」(オープニング)。ほか「トータルリコール(2012)」「アイアンマン2」「マイティーソー」のメインタイトルアニメーター、「ランゴ」タイトルシークエンスアニメーター、「バトルシップ」デジタルアーティストなど。
Webサイト:http://otas.tv/jp/
 
光学レンズをシュミレートするレンズフレア作成プラグイン【Optical Flares】